木材の持続可能性について

『持続可能な〇〇』って言葉は今や常識な時代になってきました。

木工業界では木材の価格上昇と質の低下が当たり前になっていて

もしかしたら木を使うってこと自体とても贅沢なことに既になっているのかもしれません

以前仕入れていた東北の木も良い材料を手に入れることが難しくなってきています。

こんな風に書くと悲しくなるのですが、ここ中国地方には山桜や栗など雑木と呼ばれる

広葉樹の山がまだ多く残っています。そして大量に雑木を出荷する文化がないおかげで

少しづつですが市場に良い材料が出てきます。

品質を維持するために5年ほど前から地元の広葉樹を少しづつ購入して

製材して天然乾燥で保管しています。

その寝かしておいた木材がやっと使える時期に入ってきました。

大切な地元の木材を乾燥させていた間に、

大切に無駄なく使っていく『持続可能なものづくり』の考え方が

自分自身の中からも芽生えてきました。

全てがまっすぐな木でもありませんし、クセのある部分も多く含むのが木そのものですから

その個性のある部分を捨てるのではなく生かしてこそ大切に使うといえると思います。

まずは地元の市場で落札した山桜をはショールームのキッチンとして

見ていただきたいと作り始めました。

写真のような大きな割れの入ったところは以前は使っていませんでしたが

木目の表情も豊かでこれこそ活かすべき木材を表現していると感じています。

木と向き合いながら無駄にしないだけでなく

個性を生かしたかっこいいキッチンにしたいと思っています。

現在進行中の仕事もありなかなか進みませんが、時々山桜の木を眺めながら

ワクワク、ドキドキしています。