遠く福岡からメールが届きました。
『初めてKitobitoさんを知りました。L字のステンレスキッチンを探していて色んなメーカーを回りましたが決まらず、、、。
偶然見つけたKitobitoさんのキッチンにかなり期待!なのですが、福岡ということもあり心配な点と質問がありメールさせていただきました。心配な点は、福岡でも大丈夫ですか?です。質問は、天板のステンレスはL字の場合1枚ですか?それとも2枚をどこかで合わせる感じですか?ステンレスの厚みは何ミリですか?そして、、、予算が100~120万円位でも可能ですか?ご返答いただけると幸いです。よろしくお願い致します。』
お返事をしたかしないうちに、お電話をいただきました。『いそいでキッチンを決めないといけないんです。だから岡山に向かいます。』私たちも遠方の場合は、すべての仕事を受けれるわけではなかったので、もちろん驚きました。ただ最終的に引き受けたのは、その熱い想いを感じ嬉しかったからでした。人って想いなんですよね。
熱い想いには、私たちも一生懸命答えるべき使命がありました。L字のキッチンということでしたが、お話を聞いていると家電・食器用のカウンターも含めるとコの字のキッチンになる事が判明。
どうしようか…と毎回悩んでしまうコの字のキッチンです。つまり収納には適さない場所があるのです。コの字となると場合によっては2か所もです。
ダイニングテーブルに面する場所のコーナーは、ダイニング側から使える深めの収納にすることしました。
これができると、無理にキッチン側の収納にするまでもなく、有効活用ができます。日常に使うものを収納するのに適した場所になります。
もう一か所のコーナー(ガスコンロ左側のカウンター下の場所)については、悩みました。今までも色々としてきたのですが、結局デッドスペースにしてしまおう。そうすると使いやすい場所は使いやすいままにしておける。という結論に至りました。
実際にこれが正解かどうかはわかりません。ですが、今でも結論として使いやすい場所は使いやすいように。使いにくい場所は使えない場所にしておいて良かった。と思っています。
ガスコンロ右側のカウンター下は、上の写真でわかるようにダイニング側からつかえる収納にしています。
食器洗い機は、いつかつけるかも、という事で45㎝の食器洗い機が入るスペースを開け、棚板使いの収納にしました。こうしておくと、あとは配管と電気の工事をすると、簡単に食器洗い機を設置することができます。
これは、使い手である奥様のアイディア。面白いアイディアです。実際に伺ってみると、「これは実際使ってみても良かったですよ」という声でした。
そう、炊飯器はご飯を炊くときはカウンター上で使いたい。けれども使わない時はカウンター下に収納したい。コンセントを切ってしまうと時間設定が解除されてしまうから、予約できなくなるのでコンセントは切りたくない。ということで、天板にスリット(切り込み)を入れました。これでコンセントはさしっぱなしで大丈夫です。
オーダーだからできることが、色々とあります。私たちのアイディアだけではなく、お客様のアイディアが実際に形になると、より使いやすくなりますね。できないことと、できることがありますので、まずはご相談ください。
シンク下には奥行が浅いステンレスパイプの棚をつけました。ボールやザルを置けます。
キッチンの端にある横から使う開き戸は奥行が深くないのでコップを収納するのには適した場所です。(コーナーではないほうです)
IHグリルと違い、ガスコンロは五徳があるので、キッチンの高さを低くすることができたら、5センチほど低くすることを望まれる方が多いです。今回も使いやすいキッチンを目指し、ガスコンロのほうを低くしています。
最初のメールの質問のステンレス天板は、2枚をつなげるという形になりました。
可愛いグッズがあちこちに!ジョーズは何かわかりますか?アヒルの親子は何かな?
今回のキッチンは、とても遠かったので1泊で取り付けに行かせてもらいました。そんな私たちのために、ご夫婦でお昼にきてくださり美味しいアツアツの唐揚げをたっぷりご馳走してくださりました。唐揚げがとても有名な街だったんです。キッチンの取り付けを心待ちにしていて、とっても温かいおもてなしをしてくださりました。ありがとうございました。
設置の日には完成写真を撮ることができなかったのですが、約2年たったある日、近くに行くことがあったので、これは絶対再会したい!と思い撮影のお願いをしたのでした。ついでに…?オイルメンテナンスの方法もお伝えしました。あの時と、ぜんぜん変わらないご夫婦に再会してキッチンの仕様具合など色々とお話を伺う事もでき、貴重な一日となりました。
KitoBitoでは、施主の方や設計士の方、工務店さんとのじっくり打ち合わせを重ね、自分だけのオリジナルキッチンの提案、製作をしています。今回も、最初は実際にKitoBitoに来ていただきご希望をお聞きして、その後、伺ったりメールや電話でのやり取りをして、このようなキッチンを作り上げました。ご予算を最初に伝えてくださっていたので、それに合わせた提案をさせていただきました。工務店さんとは、配管配線・壁の仕上がりや寸法・取り付け日程の調整など電話やメールで行わせていただき、潤滑に無事に設置できました。このキッチンも、使い手となる施主のご夫婦に大変喜んでいただくことができ、心から関係者の皆さんに感謝しています。ありがとうございました。
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