厚みのある天板は使う人に喜びを与えてくれます。気に入ったテーブルで食べる食事はかけがえのないものを運んできてくれます。
釘を使わずに組んだ重厚感のあるテーブルです。天板の表面をさわるとその天板の厚みからくる平面の気持ちの良さを知ることになります。しっかりと構えた脚は、天板に負けることのない重厚感を感じます。ホゾ組の美しさと、丸みの帯びた部分は日本の昔からの建築のようです。まさに板の美しさと職人の技の融合されたKitoBitoでの『The table』なのです。無垢でつくられたテーブルは、メンテナンスをきちんと行い大切に使ってもらうと、味わいを増しながら長い時間を家族と過ごしていくことができます。そして、このテーブルは長い年月をかけて育った木を材料として使うため、さらに永く何世代にもわたり使えるテーブルとなると思います。
この写真に収めたテーブルは実は古材で作っています。目が細かくて美しい古材と運命的な出会いがあり手に入れることができたのです。以前から頼まれていたテーブルに絶対この板を使おうと見た瞬間に思えたのです。古材とは、古い家を解体した時に出てくる素材なので、運が良ければ出会える素材なのです。もちろん、新しい素材も良い素材との出会いは、運命的なものだと思っていますが。
私たちは、古材を鉋をかけて美しく仕上げます。今まで使われていた表面の下には、長い年月を共に過ごした新しい表面が待ってくれています。この美しさは、新しい素材には最初からはない深い色に既に変化しているのです。この面が見えた時には、皆の顔が一様に変化に驚きびっくりした顔に変わります。
希望する天板の長さより、少し短めの板でした。
古材ならではのホゾの跡がありました。これをどう活かそうか、とても楽しみな瞬間です。
古材でまかなえるほど脚の部分はなかったので、新しい材料を使います。分厚い材料が必要です。
天板の裏側に、台形の溝を掘ります。そこに台形に加工したホゾを入れていきます。蟻桟(ありざん)と呼ばれる工法です。これは天板の反り止めとなります。無垢の板は、乾燥や湿度で板が反ったり動いたりするので、これを最小限にさせるための方法です。時間をかけて入れていくため、ここで止められていました。短かった板はハシバミという工法で長くなっていました。反り止めにもなる方法です。
無垢の木を使用しますので、天板の色合いや木目は、育った環境により、ひとつひとつ違いがあります。それが個性となり、自分だけのものになります。定期的に、お手入れをしてあげることにより、しっとりと良い色へと年々変化してきます。また汚れや水にも強くしてあげれます。多少なりとも入った傷は、年月が経つにつれ、よい味へと変化してきます。お手入れをしてあげて、大切に育ててください。
このテーブルができたら、このテーブルでワインの会をしたい。そう何度も何度もお願いしていたら、本当にワインの会を開催してくれました。美味しい食事とワイン、尊敬する山本さんの岩井窯の器と、いつも新しい刺激をくれる友人との果てしない会話、そして笑顔。このテーブルが運んでくれた時間に感謝した夜でした。実は、岩井窯の山本教行さんがこのテーブルをデザインしてくださっています。
ウレシイカベ &
cafe multipa cafe multipaでこのテーブルを見ることができます。カフェの営業日は金曜、土曜 不定期 12時ー16時 お食事は予約のみ。お電話でご確認ください。
@kitobito_life ⇒*趣味のこと*自然の中で作ること食べること
@kitobito_kitchen ⇒KitoBitoで製作した商品
@kitobito_days ⇒ KitoBitoでの日々の暮らしや仕事風景
職人が使い手の想いを大切にして、手仕事ならではの美しい無垢の木のキッチン、家具を作っています。無垢の木の本当に美しい変化をたのしみませんか。