出会いは、巡り巡ってやってくるものですね
一度、KitoBitoに暖簾をかけるための丸棒を作ってくださいと来られたことがあった方がいらっしゃいました。 お話をしていると、共通の友人が何人かいたのです。 その時は、棒を作っただけだったのですが、それから1年くらいしてからか、㈱永井建設の永井さんから、木製キッチンを製作してほしいとお話があったのです。 そして、よく話を聞いてると、あの時の方か。と驚いたのでした。
築100年以上の家のリフォーム
その方は、築100年以上前の家にお住まいでした。古くなった台所を気持ちの良い空間へリフォームをされるということで、キッチンをできたら私たちのところでしたいという事をお話しされていたようです。
古民家のリフォームにシンプルなキッチンを造作で。
KitoBitoでは、オーダーでキッチンを作っているので、普段は打ち合わせを何度も重ねて、ご希望をうかがったり普段のキッチンの使い勝手を聞いたりしています。
今回も、そのつもりで打ち合わせのために私たちのところに来ていただきました。その時に、いろんな話もするのですが、私たちが無垢材で、丁寧に作っているのを良くご存じだったので、キッチンについては、特に何も言われなかったのです。ただただ、私たちがキッチンを作ることを喜んでくださっていたのです。
男性の方が使われるキッチンなので、高さは普段より高く88㎝くらいにするとちょうどよさそうですね、とKitoBitoに展示しているキッチンで確認をしました。他には、特にご要望はなかったので、今まで使っているキッチンを見せてもらったりした中で、どうしたら使いやすいかを私たちから提案する形になりました。
そして、KitoBitoで使用しているキッチンにつけています『腰当』なるものを、大変気に入ってくださり、あれは、絶対に欲しいです。とただ一つのご希望をおっしゃいました。 腰当とは、上の写真のシンク前についているものです。これがあると、水がかかりにくい利点に加えて、もたれると腰と足の負担が減るのか、楽なのです。
セミオーダーキッチンKAZEをベースに
KitoBitoに置いているセミオーダーキッチンのKazeを大変気に入ってくださっていたので、そこをベースにした I(一列式)型キッチン にすることにしました。Kazeについてはこちらから ⇒ Kaze
リビングからは、丸見えになるけれども娘さん家族が来ても、誰が遊びに来てもキッチンにたって
料理をすぐにしてもらいやすいのも良いだろう。そして、何よりご主人自身もどこに何があるか一目瞭然なので
使いやすいだろう。
ただ、棚には掃除もしやすいようにステンレスパイプや人造大理石を使いました。これで気兼ねなく使えます。
以前のキッチンでは沢山お鍋などを持たれていましたが、リフォームをいい機会として処分されたようです。
高さを身長に合わせて作ったおかげで、いつも背筋がピンと伸びて姿勢の良いご主人がきれいな立ち姿でコーヒーを入れてくださいました。すごく嬉しくてたまらないといったお顔で私たちに丁寧に美味しいコーヒーを淹れてくださったのです。
薪ストーブに火を入れると、部屋のぬくもりだけでなく、冬はこの上にお鍋をかけたり
前で火を見ながらゆっくりとした時間を過ごせることを、何よりも楽しんでいました。
リフォームだったので、柱や梁の関係で、薪ストーブを設置する場所を図面だけで決めていた時から
変更しなければなりませんでした。 結果として、この部屋の主役のような存在になりました。
この空間に来た客人をもてなしてくれます。
小ぶりだけど、便利なテーブルも作りました。
娘さんの家族が来たときは、みんなでひっついてワイワイ言いながら食事を楽しむ姿が目に浮かびます。
左の足は、収納を兼ねています。
冬、ストーブの上で沸いたお湯を使い、テーブルでお茶の準備ができるために収納を近くにもってきました。