新築の『4世代で住む家』にキッチンを作りました。2世帯住居なので、2階にもコンパクトなキッチンがありますが、メインキッチンは1階です。丘の上に建つ家の一番眺めの良い場所に家族で過ごすための空間がありました。その横にキッチンはあります。こんないい場所にキッチンを納めさせてもらえ嬉しかった。と、いうことは毎日の食事を作ったり食べたりいろんな話をしたり…自然と家族の集まる場所になりそうです。ダイニングテーブルに座って、空をふっと見上げ山の緑を愛で、心が落ち着く場所にもなりますね。
KitoBitoにある節のある秋田産ナラ材を使ったJoineryKitchenを見てくださり、ほとんどそれと同じ仕様にしたい。このステンレス天板もかっこいい!ということに。KitoBitoで見てもらったのは壁付けキッチンですが、コンロ前以外はダイニング側からも使える対面キッチンになっています。
JoineryKitchenを対面式にしました。
リビング側の使い方は…『孫のために、絵本を本屋さんのように飾ったらいいと思わない?』『そうそう、みんなが使うので探し回らないほうがいいから扉はいらないかな』『あっ、でもコップを入れるところだけは扉が欲しいわ!』とご要望を聞いてき、アイディアをだしながら、できあがった収納部分です。一枚の引き戸には、節のある部分を選びました。この引き戸でこの秋田のナラ材の良さがリビング側からも感じられます。
奥行のない無垢材の天板をステンレス天板の手前に設置しました。ダイニングから見た時、少しだけ家具のようにも見えます。実は、ステンレスの天板を発注後に、天板がもっと広くないと大家族が一緒に食事をするときに、できあがった食事を置く場所が狭い!と心配されたのです。そこで永井さんと相談して無垢材の板をリビング側に13㎝だけですが、足すことにしたのです。ダイニング側から見た時、木の感じの柔らかさを感じることができて、あぁこれでよかったんだと思えました。
キッチンの作業スペース側は、基本的にはJoineryKitchenと同じ仕様なのですが、シンク左下はゴミ箱を入れるためただの空間にしました。燃えるゴミだけここに捨てられたらいいということで、ゴミ箱一つ分のスペースを空けました。キッチンを考えるとき、ゴミ箱をどこに置こうか前もって考えておいたほうが賢明です。
腰当てはつけてね
この腰当ては絶対つけてね。とのリクエストにてつけました。この腰当ての良さを知った人は、絶対これをつけてほしいと言われます。大人数のキッチンでは、食器洗い機にすべてを入れきれないと思うため、食器を人の力で洗う必要がありますね。ここに体を預けると少しでも腰の負担が減るのです。
KitoBitoでは、施主の方や、工務店さんとのじっくり打ち合わせを重ね、自分だけのオリジナルキッチンの提案、製作をしています。今回も、最初は実際にKitoBitoに来ていただきご希望をお聞きして、その後、伺ったり電話でのやり取りをして、このようなキッチンを作り上げました。施主の方のご希望はもちろんの事、工務店さんとの打ち合わせをすることで、お部屋全体の雰囲気にあったキッチン作りを心がけています。このキッチンも、使い手となる施主のご家族に大変喜んでいただくことができ、心から関係者の皆さんに感謝しています。ありがとうございました。