冬も夏も気持ちのいいキッチン

居心地の良い家・居心地の良い木製のキッチン

自宅を建てることにしたんですよ。

良い土地が見つかってね。
と、いつもお世話になっている息吹木の家の志水さんご夫妻が嬉しそうに話してくださりました。家全体に安心できる素材を使いながら、冬も夏も過ごしやすい家を建てている工務店の方です。

自分たちがお客様の為に建てたい家を、まず自分たちが体感しなければという気持ちがあったそうです。

でもね、お客様の家ではできないこともしちゃう実験ハウスなんですよ、と嬉しそうに話してくれました。こんなことも、あんなこともお客様にいきなり勧めれないでしょ。だから、まずは自分の家でデータを取ったり体感したりしたいんですよ。失敗しても自分の家だから。と本当に嬉しそうに話してくれたのです。

そして、私たちも微力ながら居心地のいい家づくりのお手伝いをさせて頂くことになりました。

何度も何度も書き直して

リビングからは独立していた今までのキッチンの良い所と、リビングと一緒になったキッチンの良いところを何度も何度も見直しながら進められたキッチンのプラン。家づくりのプロでありながら、自分自身が使うためのキッチンについてとことんまで考え抜いた奥さまです。 

独立型キッチンではあまり気になる事が無かったニオイが、吹き抜けのあるリビングキッチンだとどうしても2階にも上がっていきやすいので、できるだけ減らしたいんです。と、前と横の2方向に壁のある位置にIHコンロを配置した図面を見せてもらいました。最初は、前方しか壁が無かったのですが、こうして2方向にすると煙の上がり具合も随分と違ってきます。

二つ炊飯器があるんです

家庭ごとの色々な他の家庭との違いがあるものです。今までに炊飯器を二つ使っているというお家はなかったのですが、
普段から二つを使いこなしているという事。でも、できるだけ調理家電をリビングから見えないようにしたい。その願いは多くの家庭で共通する事ですが。

そこで、みんなで幾度も頭をひねりました。

炊飯器が他の家電と違い、蒸気が上るので棚の中に入れたままで動かすことはできないことがいつもネックになっていました。最近ではとてもおしゃれな炊飯器が出てきていたり、蒸気が上に登らないものもあったりしますが皆さんがそれを使っているわけではないのです。

ひとつは、横に引き出しましょう。もう一つは、このスペースを使いましょう。

いいアイディアが出るまでには随分と時間がかかったのですが、
上のイラストのように、大きい炊飯器はいつもは見えないようにしておいて横へ引き出す。そして、小さい炊飯器はリビングからは見えにくい所で前に引き出す。 説明をしても分かりにくいのですが、上のイラストと最初の写真を見るとなんとなくわかってもらえるのではないかと思います。

このアイディアをイラストとともにメールで送ると、
『ナイスですね!そこがあったのかって所ですね。窓が近いので、排気もできるしバッチリです!
扉は、下に蝶番でも良いかもしれませんね。』と、とても喜んでいただいた返事が届きました。

炊飯器の収まりが気持ちよくできた時は、いつも嬉しくガッツポーズが出てきます。

白い壁に、少し飾れるところが欲しいですね。

リビングからは見えにくい調味料の棚。使い勝手がとても良いそうです。

田んぼが広がります。気持ちのいい風がす~と抜けます。

いつも使う調理道具は、吊るす収納が便利です。

キッチンから四季を感じ。

キッチン、テーブル越しに見える景色はいちめん田んぼが広がります。住宅地では味わう事の出来ない四季の風を感じることができます。

ワンコのイチローも居心地のいい家にすっかり満足しています。家の一番気持ちのいいところを知っているのがイチローなんですよ。でも、私たちも暑い夏にこの家に帰ってきたら、ひんやりしていてホッとするのよ。と、奥さま。ロフトまで涼しいなんて、これは真夏に体感しなければ。

キッチンの材料は、アルダー材を選びました。少し赤みがかった優しい色です。天板はステンレスを。カウンターの天板にするにはアルダー材は柔らかいので、似た素材のブラックチェリーを使用しました。

テーブルは、堅くて傷がつきにくいナラ材を。少しづつ違うものを使っていますが、無垢材ばかりなので、質感がどれもあり、統一感も出ています。

ここがお気に入りの場所なんだ!

冬は薪ストーブの楽しみが。

キッチンの反対側は、すべて収納に。
夕食の時に、晩酌の準備は奥さまの手を取らせることはしません。ぐい飲みもお酒も近くに収納できるのです。
そのため、開き戸の開く方向にも一工夫。
お二人のほのぼのした会話が目に浮かんできます。