クルミのキッチン

クルミのキッチン

久しぶりにクルミの木を使ってのキッチンを製作しました。
クルミはとても素晴らしい木ですから、せっかくなのでこの木について
お話ししたいと思います。

クルミ材は日本ではオニグルミを家具や内装材として使われます。
輸入材のウォールナットと同じ種類ですがウォールナットは黒色で磨くと光沢があり力強いのが特徴です。
日本のクルミは薄黄色をしていて優しい色と特徴のない木目から全く違う種類に見えます。
近年大きなクルミは貴重で入手し難くなりましたが、それでも広葉樹の生えている山にはオニグルミも混ざって生えています。

kitoBitoの裏山にも小さな群生地があります。毎年たくさんの実がなりますが、私達が食べることはなく小動物のご飯になっています。子供が小さいころ拾って食べたことがあります。売っているクルミに比べて小さいですが濃厚な味でおいしかった思い出です。

クルミ材は広葉樹材としては少し柔からめです。といっても家具として使用するには十分な強度はありますし、手触りは暖かくすべすべで触ると気持ち良いです。
クルミ材の人気の秘訣は、クルミ材が醸し出す優しい雰囲気だと思います。
キッチンや食器カウンターのように大きな家具になった時
空間を優しく落ち着いた雰囲気にしてくれます。
小物の時は忘れてしまいそうなほどの静かな特徴が、大きな家具になった時は優しさという特徴を感じることができます。
色の濃い木の個性に比べて目立たないためシンボル的な存在にはなれないですが、生活の中に溶け込むという点ではとてもお勧めな木材です。

今回作ったキッチンはシェアリビングというみんなで使うスペースに合わせたものですから、安らぐような優しい気持ちになれるこの木を選んでくださいました。
空間と一体になって存在を忘れてしまうほど馴染んでくれると思います。

昨年大きな原木と出会い購入できたので近い将来この木を使ってキッチンを作る日を夢見ています。