ブラックチェリーのキッチン 大屋根の家に

吹き抜けのあるキッチンリビング

吹き抜けの広がるリビング&アイランドキッチン

大屋根の家のアイランドキッチン

伸びやかで明るい空間のリビングキッチン。

ブラックチェリー無垢材のアイランドキッチンと、背面収納のあるリビングキッチン。

「この空間のアイディアは、このテーブルの天板から始まったんですよ。」と、工務店の渡邉さんが教えてくださいました。どっしりとした厚みのある「サペリ」の一枚板のテーブルは、存在感にあふれていました。

高い勾配天井の広々とした空間は、統一感のある素材、質感、色によって落ち着いた雰囲気です。この空間を見ると、無垢材のブラックチェリーをキッチン材として迷いなく選んだ理由がよくわかりました。

キッチンのデザインは、設計士の本間さん、インテリアコーディネーターの真鍋さんと相談しながら、以前作ったチーク材のキッチンを、この空間に合うデザインにアレンジしたものにしました。

本間さんと真鍋さんの隅々まで丁寧に設計をされた空間に、主役になりすぎず自然な存在感のあるキッチンをつくるために、私たちはお二人に何度も相談に乗っていただき、確認しながら設計・製作を進めました。もちろん、キッチンを実際に使われる奥様が使いやすいことは、重要課題として考えていたので、デザインと収納と作業性の3点に、常に気を付けていました。

引き戸のキッチン収納

テーブル側から使える左右の収納は奥行が10センチくらいの浅いものですが、引き戸のデザインが、シンプルなキッチンに少し個性を加えてくれました。

吊戸棚の間接照明は、過去に使用して良かったKOIZUMIの細長いLEDライン照明をご提案。ただ実際ご提案したものの、実際照明は収め方や選び方が難しいので、

何度も問い合わせた営業の方に詳しく教えてもらい、最適な製品をきちんと家具の中で収めることができました。実際、家具に収める照明はいつも悩んでいますが、今回はKOIZUMIの方のおかげで勉強させていただき大変助かりました。

効果的な間接照明と壁の関係

照明の明かりが回り込むように反射する壁は優しい丸みを帯びています。

見当たらない冷蔵庫は、すぐ隣のパントリーに。

跳ね上げ式扉の吊戸棚

気持ちよい動きをする跳ね上げ式の扉。ちょうどよいサイズの吊戸棚は使いやすく、使える吊戸棚です。無垢材でつくった扉、裏には反り止めを入れています。

ステンレスの天板は、壁ができる前に発注しなければいけなかったので、ボードの収まり、塗り壁の厚みなど計算をして、シビアな寸法を何度も確認しました。

ステンレス天板を拭く際に壁の汚れ防止に、雑巾ずれというのを壁側に立ち上げることも多いのですが、今回は低めに10mmだけ立ち上げてもらいました。布巾で拭くときに、ちょっと気を付ければ、壁は汚れない高さだと思います。

キッチンバックカウンターと吊戸棚

3段のみの引き出し。すっきりとした見た目を重視しました。ですが、実は深すぎて使いにくいため、内引出し付きも作っています。

GAGGENAU食洗機 ステンレス扉

GAGGENAU食洗機の前板は、ステンレス扉に。取っ手もタオル掛けもステンレスの丸棒のとてもシンプルなもの。バイブレーション仕上げの天板に合わせ、取っ手は自社でバイブレーション仕上げにしました。

アイランドキッチンで良いところは、シンク下をオープンにしやすいところです。配管の掃除やメンテナンスもしやすく、何と言ってもゴミ箱は、ここが一番使いやすいのです。

引き戸の小さな木の取っ手

天板は主張しすぎない厚みに。引き戸の取っ手は、より一層深い赤褐色のブビンガを使用。硬くて強い材料なので、取っ手に向いています。

キッチンの打ち合わせ中に、洗面カウンターもできますか?とご相談を受けました。真鍋さんから頂いたデザインを拝見すると、取っ手兼タオル掛けのステンレスバーは上の引出しのみで、下の引き出しは下端に掘り込み引手を見えないように。すっきるさせることが目的でした。奥様も、毎日使うものを入れなければよいからと、納得の上のデザイン優先でした。実際に暮らしてみると、困ることもないですよと。きれいに収まった洗面カウンターを見て、なるほど、と私たちも納得でした。

ブラックチェリーの洗面カウンター

ブラックチェリーの洗面カウンター

キッチンから見渡す

そして、嬉しいお知らせが。

JIA中国建築大賞2023 住宅部門 優秀賞

受賞おめでとうございます。

本間さんのホームページにこの家の目指すところが書かれています。ぜひ読んでください。

岩山に架かる大屋根の家

大屋根の家

空に昇るような大屋根と無造作に積まれた(ように見える)岩山が圧巻です。